今日、かすがい女性連盟主催
堤未果さんの講演会に行ってきました。
テーマは「オバマ政権のアメリカは変われるのか?」
はじめから終りまで、わかりやすい説得力のある口調でのお話は
聞きごたえのある内容で、あっという間の2時間でした。
メディアでは報じられていない現在の米国の状況、
米国と日本のあまりにも似通った状況、
メディアリテラシーの必要性などなど
いくつもの示唆に富んだお話でした。
なかでも印象に残ったのは、アメリカの市民活動をされている方のコメント。
Changeを掲げたオバマが大統領になったことで、
安心してしまった市民団体は活動を緩めてしまった。
「オバマが変わったのか、有権者が見極めていなかったのか」
企業献金を受けていることにより政権運営に横やりやけん制などの圧力を受ける
危険性のあるオバマ氏を支えるために、改めて市民活動を再開する必要がある。
スローガンも変更
「オバマを大統領に」→「オバマを動かそう<Moving Obama>」
選挙の時だけ注目するのではなく、選んだ後こそ注目しながら、
市民からの声をあげ続けることが大切。
私たち「選挙を市民の手に~公職選挙法を考える市民フォーラム」という運動も
政権交代し、与党民主党の小沢幹事長が改正の意向を表明した(当ブログ2009.10参照)として、
安穏として緩めることなく続けていく必要ありってことだと得心しました。
以下、講演内容の一部、私の記憶に残っていることを列記してみます。
・「テロとの戦い」といフレーズは戦争の概念を変えた。
国と国との戦争であれば、停戦・和平交渉という外交活により終りがあるが、
テロリストという実態のはっきりしない相手との戦争には終わりがない。
軍事産業のための戦争は終わらない。
・医療保険制度改革は、民間保険会社の市場を増やしただけ
(保険業界からオバマへの企業献金あり)
・経済対策は、大手金融機関のみ潤い、中小金融は破綻続出。
その結果、市民には経済対策は届かず、家を差し押さえられた人はさらに急増
・軍事費はブッシュ政権よりも大幅に増額
・福祉は削減、教育費も削減
・教育費削減のあおりを受け、やむなく軍へ入隊する若者は増え続け、
抜け出せないシステム
・軍のリクルートシステム(高校生の勧誘)について
・「おちこぼれゼロ法」という悪法により全国統一テスト、
その結果により予算配分=教育への過剰な競争導入、
新自由主義的発想には、将来開花する子どもの未来を“待つ”という感覚はない。
・保育園の民営化→コスト削減により子どもの生命軽視
・アフガニスタン、イラク帰還兵の医療費無料制度は、予約取れても1年後。無きに等しい制度。
帰還兵の家族崩壊、PTSDによる就業不能によるホームレス化
・医師の過重労働=自殺率他業種とくらべトップ
・9・11後成立した「愛国法」という悪法=個人のあらゆる通信を盗聴・監視→ジャーナリストはじめ活動の委縮
0 件のコメント:
コメントを投稿